「3C分析」や「STP分析」等のことばをご存知ですか?|ビジネスパーソンのマーケティング用語認知度に関するアンケート調査

マーケティング用語認知度調査

マーケティングに関する知識やスキルは、マーケティングの業務に関わる人だけではなく、幅広い職種において身につけておくべきものだと考えられています。

社会人のリスキリングの分野においても、マーケティングは注目度の高い分野となっており、書籍や動画コンテンツ、web記事など様々な方法で知識を得ることができます。
digmarでもマーケティングやリサーチに関する用語解説の記事を数多く発信しています。

ただし、マーケティングに関する用語は数が多く、新しい用語も次々に生まれるため、キャッチアップを続けるのは非常に大変です。
世のビジネスパーソンたちは、様々なマーケティング用語についてどの程度理解または認知しているのでしょうか。今回は20代~50代の正社員で働く男女355名を対象に、「マーケティング」と「マーケティングリサーチ」に関する用語の認知度を調査しました。

【調査概要】
調査手法:インターネットリサーチ
調査対象:20~59歳の有職者男女(正社員)
調査期間:2024年3月1日~3月4日
有効回収数:355名
調査主体:弊社(株式会社マーケティング・リサーチ・サービス)

マーケティング用語 認知度

マーケティング用語認知度

マーケティングに関する用語について認知度を取ったところ、「どのような内容か、よく理解している」と回答した人が最も多かったのは「インフルエンサー(41%)」でした。
「インフルエンサー」以外の用語については、いずれも「よく理解している」人は10%程度かそれ以下となっていました。

次に回答を年代別で見てみました。ここでは例として「デザイン思考」と「3C分析」の結果について取り上げてみます。

マーケティング認知度年代別

年代別では、「デザイン思考」「3C分析」ともに若い年代の方が「よく理解している」または「聞いたことがある」と回答した割合が高くなっていました。

その他の用語についても全体的に同様の結果となっており、若い年代の方が用語を認知している割合が高い傾向が見られました。

次に、所属している会社の従業員数別でも見てみました。

従業員数別

従業員数別で見ると、「デザイン思考」と「3C分析」は「従業員数100名以上~1000名未満の企業に所属している人」が最も高く、「従業員数100名未満の企業に所属している人」が最も低いという結果になりました。

その他の用語についても同様の結果となっており、全体的に「従業員数100~1000名の人」が高く、「従業員数100名未満の人」が低い傾向が見られました。

マーケティングリサーチ用語 認知度

リサーチ用語認知度

マーケティングリサーチに関する用語についても認知度を取りました。

「よく理解している」割合が最も高かったのは「グループインタビュー」で31%となっていました。次に「会場調査」が高く、3番目は「顧客満足度調査(CS調査)」となっていました。

回答を年代別で見てみました。ここでは例として「グループインタビュー」と「会場調査」について取り上げてみます。

リサーチ用語年代別

年代別では、「グループインタビュー」と「会場調査」は上の年代の方が「よく理解している」または「聞いたことがある」割合が高くなっていました。

ただし、「定性調査」や「定量調査」では年代ごとに差がなく、「HUT(ホームユーステスト)」では若い年代の方が高いなど、用語によって認知度が高い層が異なっており、リサーチ用語全体としての傾向はあまり見られませんでした。

所属している会社の従業員数別でも見てみました。

リサーチ用語従業員数別

従業員数別では、「グループインタビュー」と「会場調査」は「従業員数100名以上~1000名未満の企業に所属している人」が最も高く、「従業員数100名未満の企業に所属している人」が最も低くなっていました。

こちらは他の用語についても同様の傾向が全体的に見られ、前述のマーケティング用語と同じ傾向となっていました。

まとめ

マーケティング用語については、「インフルエンサー」の認知度が高くなっていました。この用語はマーケティングの用語というよりは、YouTuber(ユーチューバー)や芸能人などを表す一般的な用語として使われているため認知度が高いことが考えられます。

一方で、「3C分析」や「STP分析」などといった、マーケティングを学ぶうえで知っておくべき「基礎的な用語」については、全体的に認知度が低くなっていました。

特に、管理職に就いているような高い年代層の方が、若い世代よりもマーケティング用語についての認知度が低いという事実に驚きました。マーケティング用語は、ビジネスの世界で重要な役割を果たすものですので、企業人なら知っておいた方が良いと思います。本アンケートで取り上げた用語の中で理解できていないものがあれば、調べて理解し、日々の業務に役立てていただけると幸いです。

また、マーケティングリサーチに関する用語についても、「定量調査」や「定性調査」といった比較的知られていると思われた用語でも、全体的に認知度が低い結果となりました。

リサーチ会社である弊社(株式会社マーケティング・リサーチ・サービス)としては、より多くの企業やビジネスパーソンに対して、マーケティングやリサーチの重要性を広めていくことがリサーチ会社の責務であると考えておりますが、この結果を受けて、まだまだ浸透しきっていないことがわかりました。

より多くの人にとってマーケティングが身近になるように、より一層取り組んでいきたいと思います。

マーケティングメディア「digmar」では、様々な解説記事を数多く公開しています。今回認知度を聴取した用語についても解説記事がありますので、ぜひこの機会に知識を深めてみてはいかがでしょうか。

(digmar編集部)