マーケティング・リサーチ協会セミナーで紹介された「読むべきマーケティングの本」4冊をご紹介(2023年版)

JMRA本紹介

弊社(株式会社マーケティング・リサーチ・サービス)が所属している業界団体「日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)」が、去年に引き続き今年もマーケティングに関する書籍を紹介するセミナー「リサーチャーなら読むべき本2023」を開催しました。

今回のセミナーで取り上げられた4冊は、統計調査に関する本や商品開発、マーケティングに関する本など、幅広い分野の本となっていました。どれもマーケティングを学ぶ上で非常に参考になる本なので、今回はその書籍についてご紹介します。

興味を持った方はぜひ読んでみてください。

売れるパッケージデザイン 150の鉄則

売れるパッケージデザイン

著者:小川 亮
株式会社プラグ 代表取締役社長
慶應義塾大学 環境情報学部卒業後、キッコーマン株式会社、慶應ビジネススクールにてMBAを取得後、株式会社アイ・コーポレーションにてデザインビジネスを展開。2014年より現職。日本マーケティング・リサーチ協会 理事。

本書は、本のタイトルから、デザイナーに向けた本なのかと思われるかと思いますが、内容的には、商品開発やマーケティングの担当者に向けた本となっています。パッケージデザインを依頼する前に考えるべきマーケティング戦略や、パッケージデザインをどのように評価するかといったことなど、パッケージデザインをマーケティングに活かすためのノウハウが書かれています。
「デザインのことは専門外でよく分からない・・・」というビジネスパーソンにこそおすすめの本です。

マーケティングの新しい基本 顧客とつながる時代の4P×エンゲージメント

マーケティングの新しい基本

著者:奥谷孝司、岩井琢磨
  奥谷孝司氏:株式会社顧客時間共同CEO取締役。オイシックス・ラ・大地株式会社専門役員。株式会社イー・ロジット社外取締役。株式会社Engagement Commerce Lab.代表取締役。1997年良品計画入社。WEB事業部長として「MUJI passport」のプロデュースなどを担当。2018年9月株式会社顧客時間を設立。共同CEO取締役に就任。

 岩井琢磨氏:株式会社顧客時間共同CEO取締役。1993年博報堂DYグループに入社。インストア・プランナー、クリエイティブ・ディレクター、ブランドコンサルタントなどを経て、2012年にコーポレート・コミュニケーション・センターのセンター長に就任。
2018年に顧客時間を設立し、共同CEO代表取締役に就く。

こちらの本は、DXやチャネル変革、事業変革などの支援をおこなうマーケティング会社「株式会社顧客時間」の共同CEOである奥谷氏と岩井氏によって書かれた本です。1990年代以降のデジタル革命や2020年のコロナ禍など、顧客を取り巻く環境が大きく変化する中で、生き残り続けるビジネスに必要な要素はどのようなものかを様々な企業事例を交えて紹介しています。「ビジネスをデジタル前提のものに作り替える」という本質的なDXの考え方や方法論が詳しく解説されており、非常に実践的な一冊です。

日本統計学会公式認定 統計検定専門統計調査士対応 調査の実施とデータの分析

調査の実施とデータの分析

日本統計学会編

本書は、専門統計調査士を受験される方に向けた参考書ですが、リサーチの知識を得たいという方にもおすすめの一冊です。専門統計調査士とは、「統計検定」や「統計調査士」などの、一般財団法人統計質保証推進協会が実施している検定で、統計調査の企画やデータ分析に関する高度な知識と能力を認定する資格になります。

「専門統計調査士」の範囲は、統計の知識だけでなく、調査の設計や調査票作成、調査結果の分析といった調査業務全般に関する知識も含まれるため、調査業務をおこなっている人はこちらの本を調査の教科書的に活用することができます。質問文の書き方や選択肢の作り方など、具体的で実践的な内容がかかれており、リサーチにかかわる人にとって非常に参考になる本です。

問いのデザイン: 創造的対話のファシリテーション

著者:安斎 勇樹、塩瀬 隆之
 安斎 勇樹氏:MIMIGURIの代表取締役Co-CEO。東京大学工学部卒業、同大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。企業経営と研究活動を往復しながら、人と組織の創造性を高めるファシリテーションの方法論について研究している。

 塩瀬 隆之氏:京都大学総合博物館准教授。京都大学工学部精密工学科卒業、同大学院工学研究科修了。機械学習による熟練技能継承支援システムの研究で工学博士。2012 年7 月より経済産業省産業技術政策課にて技術戦略担当の課長補佐に従事。2014 年7 月より復職。2025大阪・関西万博日本館基本構想有識者委員会座長。平成29 年度文部科学大臣表彰・科学技術賞(理解増進部門)ほか受賞多数。

多くの企業活動は、複数の人が関わり合いながら組織的におこなわれていきます。その中で「上司と部下が分かり合えない」「話し合っても問題が解決しない」「いいアイデアが社内から出てこない」といったコミュニケーション上の課題が必ずと言っていいほど発生します。本書はそうしたコミュニケーション上の課題を解決し、組織の力を最大化するための創造的な対話の技法が解説されています。コミュニケーションをうまく機能させるための思考法が体系的に書かれており、すべてのビジネスパーソンにお薦めできる一冊です。

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(digmar編集部)