マーケティングリサーチ協会セミナーで紹介された「読むべきマーケティングの本」4冊をご紹介
弊社(株式会社マーケティング・リサーチ・サービス)も所属している、「日本マーケティングリサーチ協会(JMRA)」というリサーチ会社の業界団体があります。昨年その協会が、マーケティングに関する4冊の書籍について紹介するセミナー「リサーチャーなら読むべき本2022」を開催しました。
セミナーの内容は、リサーチに携わる人が読んでおくべきマーケティングやデータ分析などに関する書籍について、その著者自身が紹介するというものです。
そのセミナーで取り上げられた4冊は、どれもマーケティングを学ぶ上で非常に参考になる本なので、今回はその書籍についてご紹介します。
興味を持った方はぜひ読んでみてください!
目次
The Art of Marketing マーケティングの技法
こちらは、P&Gやダノン、ユニリーバ等の企業で長年にわたりブランドマネジメントに携わってきた音部大輔氏によって考案された「パーセプションフロー・モデル」というマーケティングのフレームワークについて、音部氏自ら解説している本です。
パーセプションフロー・モデルとは、消費者の購買行動におけるパーセプション(認識)の変化を中心にマーケティング戦略を設計するフレームワークです。
本書では、パーセプションフロー・モデルの理論だけでなく、実際のフレームワークの活用方法についても詳しく解説されており、理論と実践を学ぶことができる一冊です。
ストリートファッション1980-2020 定点観測40年の記録
全国でファッションビル等を展開する株式会社パルコの、ファッションとカルチャーのシンクタンク部門である「ACROSS編集室」が、40年間実施し続けているストリートファッションの定点観測の記録を載せた本です。
本の内容は渋谷、原宿、新宿の路上で撮影した、若者たちのストリートスナップを、本人の「よく読む雑誌」や「最近の関心事」「将来の夢」などのインタビュー回答と併せて紹介するといったものです。
40年間のファッショントレンドの変遷が分かるだけでなく、エスノグラフィーや定点観測といった調査手法の事例として、非常に参考になる一冊です。
マーケティングは進化する-クリエイティブなMarket+ingの発想-
本書は、明治大学商学部の教授で、マーケティング・サイエンスの研究者である水野誠氏の著書です。
本書は、STPや4Pといったマーケティングの古典的なフレームワークに対して、新たな発想を取り入れたり、最新の事例を用いて解説したり、マーケティング理論を「温故知新」というテーマで解説している本で、マーケティング理論の基礎を学ぶのに最適な一冊です。
データ分析・AIを実務に活かす データドリブン思考
こちらは大阪ガス ビジネスアナリシスセンターの所長として、データ分析の組織を率いてきた河本薫氏によって、ビジネス課題の解決につながるデータ活用をおこなうための、思考方法やフレームワークが解説された本です。
「ビックデータやAIといったデータ活用の環境を整備したものの、それらのデータを上手くビジネス課題の解決につなげることができない」という問題に対して、その問題が起こってしまう原因や、データから得られた発見や予測をもとに意思決定をおこなうプロセスの設計方法などを学ぶことができます。
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(digmar編集部)