訪問美容の実施経験がある美容師の割合は?スタイリストアンケート「訪問美容編」(Vol.11)
弊社が保有しているモニター、スタイリスト(美容師)に対しておこなっているアンケート、今回のテーマは「訪問美容」についてです。
訪問美容とは、高齢者や病気の方など、美容院に行くことが難しい人に対して、美容師が訪問してカットなどをおこなうという美容サービスです。
美容サロンでの業務内容とは異なる部分の多い「訪問美容」ですが、店舗に勤務しているスタイリストの中で、訪問美容の経験のある人はどのくらいいるのでしょうか。また、訪問美容についてどのように考えているのでしょうか。スタイリスト261名に対してアンケートで聞いてみました。
【調査概要】
調査手法:インターネットリサーチ
調査対象:弊社保有モニター
スタイリスト(美容師)経験2年以上の男女(全国)
調査期間:2023年8月25日~9月4日
有効回答数:261サンプル
調査主体:弊社(株式会社 マーケティング・リサーチ・サービス)
目次
訪問美容の実施経験
【設問】「訪問美容」を実施されたことはありますか。(単一回答)
今までに訪問美容を実施したことがあるかを質問したところ、31%の人が「実施したことがある」と回答していました。
現在の訪問美容実施状況
【設問】現在、「訪問美容」をなさっていますか。店舗でのサービスとしての実施、あなた様の個別サービスとして実施するもの両方を含みます。(単一回答)
訪問美容の実施経験がある人に、現在の実施状況について質問しました。
47%の人が現在も訪問美容を実施していると回答していました。またその中で、現在も定期的に訪問美容をしている人は19%いました。
訪問美容の訪問先
【設問】「訪問美容」の訪問先はどちらですか。(複数回答)
今までに、訪問美容で訪問したことがある場所を質問しました。
「個人宅」が59%で最も多く、次に「介護・福祉施設」が51%で多くなっていました。それ以外の訪問先はいずれも10%以下と少なくなっていました。
今後の訪問美容実施意向
【設問】あなたは今後、「訪問美容」を実施したいと思いますか。(単一回答)
今後、訪問美容を実施したいと考えているかについて質問しました。
39%の人が実施したい(「実施したい」+「やや実施したい」計)と回答していました。
一方で、25%の人が実施したくない(「実施したくない」+「あまり実施したくない」計)と回答していました。
訪問美容を実施したい理由
【設問】前問で訪問美容を「実施したい」とお答えになった理由を教えてください(自由回答)
今後訪問美容を実施したいと考えている人に、その理由を自由回答形式で記入していただきました。
回答内容を集計したところ、「社会的意義のある仕事だから」という内容の回答が17%で最も多くなっていました。次に「今後需要が増えると思うから」という回答が多くなっていました。「自分のお客さんが高齢化した時に対応したいから」という回答も3番目に多くなっていました。
訪問美容を実施したくない理由
【設問】前問で訪問美容を「実施したくない」とお答えになった理由を教えてください(自由回答)
今後訪問美容を実施したくないと考えている人にも、その理由を自由回答形式で記入していただきました。
回答内容を集計したところ、「サロン業務が忙しいから」という回答が18%で最も多くなっていました。次に「場所や設備の確保が難しいから」という回答が多くなっていました。
また、「利益につながりにくいから」と「負担が大きいから」という回答も3番目に多くなっていました。
訪問美容に必要だと思う知識・スキル
【設問】「訪問美容」に必要だと思う知識・スキル・能力を教えてください。(複数回答)
訪問美容に必要だと思う知識やスキルについて質問しました。
「介護・介助の知識」が74%で最も多くなっていました。次に「トラブル対応・解決能力」が59%で多くなっており、「スケジュール調整能力」が46%で3番目に多くなっていました。
訪問美容について知りたいこと
【設問】訪問美容について知りたいことを教えてください。(自由回答)
訪問美容について現在知りたいことを自由回答形式で記入していただきました。
回答内容を集計したところ、「訪問美容を始めるのに必要な知識や資格・法律」について知りたいという回答が22%で最も多くなっていました。次に「訪問美容にかかる費用や、それを踏まえた料金設定など」について知りたいという回答が多くなっていました。
また、「介護の知識や資格が必要になるのか」ということや「訪問美容ならではの問題・トラブル」について知りたいという回答も挙がっていました。
まとめ
本記事では、当社マーケティング・リサーチ・サービスが提携しているスタイリスト(美容師)に対して実施した、アンケート調査結果を紹介しました。
訪問美容の実施経験がある人は約3割となっており、中には、現在も定期的に訪問美容をおこなっているという人も一部いました。
また、訪問美容の今後実施意向を質問したところ、約4割の人が今後実施したいと回答していました。実施したい理由としては「社会的意義」や「自分のお客さんにいつまでもサービスを提供したい」「人の役に立ちたい」といった回答が多く、やりがいのある仕事だと考える人が多くなっていました。
一方で、「現在のサロン業務の忙しさ」や「移動、準備にかかる時間や設備面のコストなどから、利益が出にくいこと」などの理由から、訪問美容を実施したくないという人も多くいました。訪問美容を実施できるようにするための環境整備や人員確保といった部分に難しさを感じている人が多いと考えられます。
また、「訪問美容を始めるために必要な資格」や「訪問美容に関する法律」「介護の知識がどの程度必要になるか」などを知りたいといった意見も多く挙がっていました。訪問美容は普段のサロン業務とは異なる知識やスキルが必要だ、と考える人が多いようです。
当社は、スタイリスト(美容師)のパネルを抱えており、現場の実態や流行などさまざまなテーマを調査することが可能です。スタイリスト(美容師)に対して調査を実施したい場合は、ぜひ当社までご相談ください。
>>前回(Vol.10)『スタイリストが家庭用に使っているドライヤー』編をご覧になりたい方はこちら
(digmar編集部)