「日本マーケティング本 大賞2024」ノミネート作品から、digmarおすすめ本3冊をご紹介

マーケティング本大賞2024

日本マーケティング学会(JMA)が開催する、優れたマーケティング関連書籍を表彰する「日本マーケティング本 大賞」2024年度のノミネート作品が発表されています。また、10月中旬にはその中から大賞、および準大賞作成が選出される予定です。

今回は、2024年ノミネート作品9冊の中から、digmar編集部おすすめの作品を3冊ご紹介いたします。

業務としてマーケティングにかかわる方はもちろん、そうでないビジネスパーソンにも、マーケティングを学ぶ学生にもおすすめの本ばかりですので、興味を持った方はぜひ読んでみてください。

また、日本マーケティング本大賞2023年度の受賞作品については、こちらの記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。

>>参考記事:「日本マーケティング本 大賞2023」受賞の、読むべきマーケティング本3冊をご紹介

エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」

エフェクチュエーション

著者:吉田 満梨、中村 龍太
吉田 満梨:神戸大学大学院 経営学研究科 准教授。京都大学経営管理大学院「哲学的企業家研究寄附講座」客員准教授を兼任。著書に『ビジネス三國志』(共著、プレジデント社)、『マーケティング・リフレーミング』(共著、有斐閣)など。
中村 龍太:コラボワークス代表、サイボウズ 執行役員、また2015年よりNKアグリの社員として就農。複数の事業をおこなう「複業家」として活動。著書に『多様な自分を生きる働き方 COLLABOWORKS ~誰にでもできる複業のカタチ』(エッセンシャル出版社)など。

エフェクチュエーションとは、2001年に経営学者のサラス・サラスバシー教授によって提唱された「優れた起業家に共通する、意思決定の際の思考様式」のことを指します。サラスバシー教授の研究のよると、熟達した起業家は不確実性の高い課題に直面した際に、5つの特徴的な思考様式によって、意思決定をおこなっているそうです。

本書はそのエフェクチュエーションの5つの原則が詳しく解説されており、アントレプレナーシップを身につけるための思考法を学ぶことができます。経営者だけではなく、企業内で価値をより発揮したいビジネスパーソンにもおすすめの一冊です。

戦略ごっこ マーケティング以前の問題

戦略ごっこ

著者:芹澤 連
コレクシア コンサルティング事業部 執行役員。マーケティングサイエンティスト。数学、データサイエンスなどの理系的アプローチと、文化人類学などの文系的アプローチの両方に精通する。著書に『“未”顧客理解:なぜ「買ってくれる人=顧客」しか見ないのか?』(日経BP)など。

マーケティングやブランディングに関する理論や成功事例は世の中に数多く存在します。しかし、その中には根拠が乏しく、実際は理論通りの結果にならないようなものも存在します。本書では、多くの人にとって通説となっているようなマーケティングの常識に対して、海外の実証研究や論文を用いて、実際に有効といえるのかどうかを徹底的に掘り下げています。様々なマーケティング理論を「そういうものだから」と妄信せず、明確なエビデンスに基づいたマーケティングをおこなうことの重要性を改めて学ぶことができます。

マーケティングの力: 最重要概念・理論枠組み集

マーケティングの力

著者:恩蔵直人
早稲田大学商学学術院教授。日本のマーケティング研究の代表的な研究者の一人。著書に『コモディティ化市場のマーケティング論理』(共著)、『マーケティングに強くなる』 (ちくま新書)など。

本書は現代マーケティングにおける重要概念や理論枠組みを、最新の知見に基づいて包括的に解説した教科書的な一冊です。最新のマーケティング理論や研究を学ぶ上で、押さえておくべき概念・理論やアカデミックワードなど、約90項目について丁寧に解説されているため、マーケティングの基礎を網羅的に学ぶのに最適な本となっています。

本書に書かれている理論や用語を押さえることで、企業のマーケティング事例や研究論文などへの理解がより深まります。

(digmar編集部)