香りこだわり派のウラ技!?柔軟剤同士を混ぜ合わせる!

昨今、衣類用洗剤や柔軟剤は、様々な香りのものが販売されています。柔軟剤は「衣類をやわらかくする」効果よりも「香りづけ」の方に注視し、購入しているように思えます。柔軟剤を何種類も持ち、日によって使い分けていたり、逆にこだわりを持って「これ」と決めたものを使い続けていたりする人もいるようです。

衣類用洗剤と柔軟剤をどう混ぜ合わせるかは人のこだわりが出るところだと思いますが、YoutubeやSNS、インターネット記事等では、様々なオススメの混ぜ合わせパターンが紹介されています。中には、衣類用洗剤と柔軟剤の混ぜ合わせだけでなく、違う種類の柔軟剤同士を混ぜ合わせて使う人もいるみたいです。柔軟剤同士を混ぜ合わせるなんて、香りが混合することでむしろ台無しになったりしないのでしょうか。どんな香りの洗たく物に仕上がるのかが気になりました。

そこで、柔軟剤同士を混ぜ合わせて使ったことがある人に、混ぜ合わせて使う理由やどのように混ぜ合わせて使っているのかなどを生の意見を聞くためにインタビューすることにしました。また、インタビューだけではなく、柔軟剤同士を混ぜ合わせ使うことがトレンドになっているのかなどを把握する実態調査を行いました。

まず、「柔軟剤を混ぜ合わせて使う人はどんな人なのか」「どんなことを求めて混ぜ合わせて使っているのか」についての仮説を考えてみました。

  • 洗たくなどの家事にこだわりがある人
    インターネット記事やテレビなどで、家事のウラ技やテクニックなどが紹介されていたりするので、そういった情報を色々と試しているような人ではないだろうか。
  • 家事を楽しみたい人
    柔軟剤を混ぜ合わせたらどうなるのか、私自身全く想像がつかない。そういった実験的な楽しみを取り入れて家事を楽しんでいる人ではないだろうか。
  • 自分だけの香りにこだわりを持っている人
    香水は香りをレイヤード(混ぜ合わせ)させたりするので、柔軟剤も同様に混ぜ合わせることで、オリジナルの良い香りを作っているのではないだろうか。
  • 家族構成は単身
    家族がいると家族の好みがあるため、このようなことにチャレンジすることができないだろう。また、小さい子供がいると香りに気を使うと思うので単身者が多いのではないだろうか。
  • 年齢層は比較的若い年齢層
    このような発想は今までにない発想だと思うので、比較的若い年齢層に多いではないだろうか。

このような仮説を踏まえ、そのペルソナ像に合った方にご協力いただき、実際の洗たくをする様子の観察調査(エスノグラフィ)とインタビューを行いました。

年齢:27歳
職業:会社員(一般事務)
家族構成:一人暮らし
居住形態:賃貸アパート
趣味:料理、プチプラの洋服を買うこと
・残業はあまりなく、平日はだいたい自炊している。
・普段、洗たくは土日にまとめて行い、タオルや下着などと、おしゃれ着を分けて2回洗濯機を回す。
・洗たくや料理、掃除など家事は好き。家事グッズなどを買って楽しんでいる。

実際にどのように「柔軟剤の混ぜ合わせ」を行っているか、洗たくをしている様子を見させていただきました。

こちらが洗濯機置き場の上部にある洗剤関連の棚です。(洗剤と柔軟剤を各3~4本ずつくらい)

今回使ったのはこの三種類です。
・液体洗剤
・柔軟剤(A)
・柔軟剤(B)
この柔軟剤AとBは同じシリーズの香りが異なる商品です。同じシリーズで異なる香りを混ぜ合わせることが多いとのことです。

洗い物(今回はおしゃれ着)を洗濯機に入れた後、目盛りどおりに洗剤を液体洗剤用の投入口に入れました。

*洗剤は液体洗剤、粉末は持っていない
*洗濯機は縦型、購入後5年経過
*洗濯物はいつも目一杯入れている

次に、柔軟剤(A)をキャップの半分より少し多いくらいを測り、柔軟剤の投入口に投入しました。

次に、柔軟剤(B)をキャップの4分の1くらいを測り、投入しました。(キャップはそれぞれのキャップを使用)
*Aの方が香りが好きという理由で多めに入れた

その後、インタビューを行いました。以下が主な内容です。

  • きっかけは、インターネットの記事で柔軟剤同士を混ぜ合わせる使い方が紹介されていたのを見て、試してみたら良い香りになったと感じた。それ以来時々混ぜ合わせて洗たくするようになった。
  • ここがこういう風に変化するとかは、「あまり上手く言えないが、香りは強くなって割と良い香りになる」と感じている。変な香りにはならないが、劇的に変わるというわけでもない。個人的には気に入った香りにはなる。
  • 柔軟剤自体は、おしゃれ着以外には使わない。(香らせる必要性を感じないから)
  • 混ぜ合わせる柔軟剤は、異なるブランド同士だと流石に良い香りにならないと思い、同じブランドのみで行っている。
  • ブランドにはこだわりはなく、普段はドラッグストアで購入。ディカウントストアで安いのを見つけると購入する時もある。
  • 『衣類を柔らかくする』ことはあまり重視しておらず、『香り』を重視して購入する。
  • 普通使う洗剤とおしゃれ着用洗剤を使い分けている。

まとめ

仮説では、何か特別な思い入れがある人とか、こだわり持っている人だろうと思っていたのですが、そうではなかったです。強いて言うなら、比較的多種に洗剤を使っているので、家事を楽しんでいる人だと思う程度です。それよりも『香り』効果そのものに期待している人がこのやり方を行っているのでないかと感じました。つまり、新しい香りを作る工程を楽しんでいるということではなく、『新しい香り』を求めているということです。もっといろいろな種類が発売されることを期待しているということの裏付けではないでしょうか。

また、継続して行っているということは、『香り』に一定の効果があるからだろうと思いました。メーカーはこのような使い方をどう思っているかが気になりました。問題がなければ混ぜ合わせ訴求しても良いのではと感じました。あるいは、それを前提とした商品も・・・。(今度機会があれば、ぜひ聞いてみたいと思います。

「衣類を柔らかくする」ということが重視されていないようです。確かにTVCMを見ても香りばかりが訴求されているように思えます。そのあたりのニーズはどうなんだろうと感じました。

引き続き、後編では、実際のところどうなっているのか、アンケート調査を行いました。ぜひ、そちらもご一読ください。詳細はこちら

(digmar編集部)