リサーチ王子が見つけた”この商品気になる!”「男もすなるスキンケア」【前編】
肌の乾燥に対する対処として、真っ先に思い浮かぶのは「ボディミルク」「ボディソープ」。
私、リサーチ王子も1ヶ月ほど前から乾燥による肌のかゆみ、カサつき、皮めくれ(粉ふき)が
気になりはじめ、「ボディミルク」が頭に浮かびましたが、使用を躊躇っていました。
私の経験では・・・
- 入浴後、着たパジャマをわざわざめくって塗るのが面倒
- 塗ってる間に体が冷える
- パジャマに付くような気がする
ということで、過去に「ボディミルク」を買ったときは、使う頻度が次第に減り、1シーズンで
使い切れずに残してしまったのです。
ところがある日、「濡れた肌に使うボディ乳液」という製品のCMを見かけました。
「浴室で肌が濡れた状態のまま楽にスキンケアができる」というもの。
これなら、私がボディミルクに感じていたモヤモヤが解消できると感じました。
また、使い方も簡単で、続けて使えそう、と、すぐにインターネットで検索し、無香料のタイプ
を購入。その結果、今では悩みだった肌のかゆみや粉ふきは解消し、続けて使っています。
「濡れた肌に使うこと」がもたらすベネフィット
ボディミルクは、どれも「肌の乾燥とそれに伴う症状を解消できる」という基本的なベネフィットを
備えていますが、この商品と出会って、
「これまでの商品には自分にとって大事なベネフィットが欠けていたのだ」と気づきました。
私は、「ストレスなく塗ることができる」というベネフィットを求めていたのです。
「濡れた肌に使うボディ乳液」は、湯冷めしそうになりながら、パジャマを上までめくるような
ストレスから私を解放してくれたのでした。
消費者は解決策を考えない
今回の自分の例は、「消費者の無意識のニーズ」の典型例だと思いました。
自分が「どんなボディミルクが欲しい?」と聞かれたとしても、「お風呂の中で使えるものが欲しい」
とは発想できなかったと思います。メーカーさんが「濡れた肌に使えるものはどう?」と刺激をして
くれたので、「そうそう、自分はお風呂で塗りたかったのだ」と、はじめて自分のニーズに気づいた
のです。問題意識が芽生えて関与が高まっているときにCMが流れて、ようやくアンテナにひっかか
ったのかもしれません。
商品を開発するメーカー各社は、消費者の「新しいニーズ」を抽出することにエネルギーを使って
いますが、それは簡単なことではありません。消費者は「こうしてくれ」とは言わないからです。
いや、言えない、意識すらしていないといったほうがよいかもしれません。
それでも世の中には「消費者が意識していないニーズに気づかせる」ことに成功した新商品が
たくさんあり、われわれリサーチ会社が、質的な手法を用いて消費者のインサイトに迫ることを
提案するのは、このためなのだと、今回の例が実感させてくれました。
さて、社内で「濡れた肌に使うボディ乳液」の話をしたところ、上司から「そんなのかなり前から
あるよ。意識していなかったから視野に入っていなかったんじゃないの?」
「女性は結構知っていると思うけど」と意見されました。
認知率などのアンケートを行いましたので、近日中に【後編】として公開いたします。
弊社では、消費者の行動を観察し、その背景を掘り下げて質問するための調査メニューを用意して
います。コロナ禍の状況でもオンラインで対応しております。
・オンライン家庭訪問
・オンライン買い物中継/集合調査
・オンライングループインタビュー
詳しくは弊社営業担当までお問合せください。