ブランドスイッチをおこすためには|緑茶・コーヒー・ミルクティー飲み比べ調査
お茶やコーヒー、ミネラルウォーターなどのソフトドリンクの商品カテゴリーは、一般的にブランド指名買いが多いため、ブランドスイッチは頻繁には起こりにくいと考えられています。
ただ、そうした指名買いをしている人でも、複数の商品を実際に飲んだ上で、最も好みに合うものを決定しているという人はあまり多くないのではないでしょうか。
買いやすい、想起しやすい商品を選択し、大きな不満がないので何となく買い続けている、もしくは、最初にその商品を買った時の評価やイメージがそのまま残っていて、そのまま現在も買い続けているという人は多いかもしれません。
そのため飲んだことがない商品を実際に試してみたら、実はそちらの方がより好みに合っていた、というケースは多いのではないかと想像できます。
そこで今回は、ソフトドリンクを普段指名買いしている人に、実際に複数の商品を飲み比べてもらうことで、ブランドスイッチが起こるのかについて調査しました。
調査概要
今回は「緑茶(ペットボトル)」「コーヒー(ペットボトル)」「ミルクティー(ペットボトル、紙パック)」について、それぞれ5種類の商品をブラインドで飲み比べてもらい、以下の項目に答えてもらいました。
- それぞれの味の感想
- 最も美味しいと思ったもの
- 最も美味しいと思ったものと、普段飲んでいる商品との一致不一致
- 不一致の場合、最も美味しいと思った商品を今後買いたいと思うか
対象者は、普段商品を指名買いしている20代~50代の男女各5名ずつ(計15名)の方にご協力いただきました。
目次
緑茶(ペットボトル)編
普段最も好きなペットボトル緑茶の銘柄
ペットボトル緑茶の試飲にご協力いただいた5名のプロフィールです。
お茶の味の好みで最も好きな銘柄を選んでいる人もいますが、中には「何となく良く買うから」や「会社の自販機で売っているから」といった味以外の理由で買っているという人もいました。
こちらの5名にペットボトル緑茶5銘柄(P、Q、R、S、T)を、商品名を伏せた状態で実際に飲み比べてもらい、それぞれの味の感想と一番好きだと思ったものを答えてもらいました。
飲み比べた感想・評価
5品を飲み比べて、その中で最も好きだと思ったものを選んでもらったところ、普段最も好きな銘柄と試飲後に選んだ銘柄が一致した人は5人中1人でした。一致しなかった人の中には、普段最も好きな銘柄を「渋みが少ないから」という理由で選んでいたのに、試飲後の感想では「後味が苦い」と答えている人もいました。
試飲後の最も好きな銘柄を今後買いたくなったか
普段最も好きな銘柄と試飲後に選んだ銘柄が一致しなかった4人の中で、試飲後に選んだ銘柄を今後買いたくなったと答えた人は2人でした。
試飲後に選んだ銘柄を買いたくならなかった人にその理由を聞いたところ、「普段好きな銘柄の方が飲みなれているから」や「パッケージやCMのイメージが良いので」といった理由が挙がっていました。
コーヒー(ペットボトル)編
普段最も好きなペットボトルコーヒーの銘柄
次にペットボトルのコーヒー(無糖)について見ていきます。
ペットボトルコーヒーの試飲にご協力いただいた5名のプロフィールです。
最も好きな銘柄を買っている理由としては、味や香りの好みで選んでいるという人が5人中3人でした。中には、「紅茶のクラフトボスが好きなので、コーヒーも同じブランドを買う」という人もいました。
こちらの5名にペットボトルコーヒー5銘柄(P、Q、R、S、T)を、商品名を伏せた状態で実際に飲み比べてもらい、それぞれの味の感想と一番好きだと思ったものを答えていただきました。
飲み比べた感想・評価
5品を飲み比べて、その中で最も好きだと思ったものを選んでもらったところ、普段最も好きな銘柄と試飲後に選んだ銘柄が一致した人は5人中2人でした。
5人それぞれの味の感想を見比べてみると、Tについては5人とも「味が薄い」「飲みやすい」といった、似たような感想を述べていました。
試飲後の最も好きな銘柄を今後買いたくなったか
普段最も好きな銘柄と試飲後に選んだ銘柄が一致しなかった3人の中で、試飲後に選んだ銘柄を今後買いたくなったと答えた人は1人でした。
試飲後に選んだ銘柄を買いたくならなかった人にその理由を聞いたところ、「前に1回飲んでみて「おいしくない」と思った経験をしたから」等の理由が挙がっていました。
ミルクティー編
普段最も好きなミルクティーの銘柄
次にペットボトルや紙パック等のミルクティーについて見ていきます。
ミルクティーの試飲にご協力いただいた5名のプロフィールです。
最も好きな銘柄を買っている理由としては、「味の好み」以外に「その銘柄を飲んだ時の思い出があるから」や「使われている甘味料の好み」などの理由が挙がっていました。
こちらの5名にミルクティー5銘柄(P、Q、R、S、T)を、商品名を伏せた状態で実際に飲み比べてもらい、それぞれの味の感想と一番好きだと思ったものを答えていただきました。
飲み比べた感想・評価
5品を飲み比べて、その中で最も好きだと思ったものを選んでもらったところ、普段最も好きな銘柄と試飲後に選んだ銘柄が一致した人は5人中1人でした。
また、普段最も好きな銘柄を「あまり好きではない」と評価した人も2人いました。
試飲後の最も好きな銘柄を今後買いたくなったか
普段最も好きな銘柄と試飲後に選んだ銘柄が一致しなかった4人の中で、試飲後に選んだ銘柄を今後買いたくなったと答えた人は3人でした。
試飲後に選んだ銘柄を買いたくならなかった人にその理由を聞いたところ、「普段最も好きな銘柄を昔飲んだ時の思い出があるから」という理由が挙がっていました。
まとめ
結果としては、「緑茶」「コーヒー」「ミルクティー」ともに試飲後に評価した銘柄と、普段最も好きな銘柄が一致した人は5人中1~2人と少数でした。
普段最も好きな銘柄を、味の好みが理由で買っているという人が、実際に飲み比べると普段の銘柄を「あまり好きではない」と評価してしまうケースもいくつか見られたことから、普段銘柄を指名買いしている人でも、実際は自分の好みとは違うものを何となく買っているということが少なからずあると考えられます。
また、試飲後に評価した銘柄を今後も買いたくなったという人も一定数いました。
この結果から、実際に商品飲んでみて、自分の好みに合っていた場合はある程度ブランドスイッチをすると思われます。
もちろん、消費者の商品選択は、価格やパッケージ、ブランドイメージなど様々な選択要因によって決定されるため、味が良くてもスイッチしないという人もいます。
しかし、少しずつでもブランドスイッチを起こしていくために、サンプリング等の施策を活用して、自社商品のトライアル機会を増やしていくことは効果的であると言えます。
また、今回多くの人が普段飲んでいる商品よりも、試飲した商品の方が美味しいと評価したのは、もしかしたら買い続けている間に他社商品の改良があって、以前よりも好みの商品に変わっていた、ということもあるかもしれません。
メーカー側は商品改良を常におこなっているため、定期的にサンプリングをおこなうことで、自分の好みになったことでブランドスイッチにつながる可能性があると考えられます。
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(digmar編集部)