美容室でのSNS利用状況は4年前と比べてどう変化した?|スタイリストアンケート「美容室のDX・IT活用編」(Vol.15)

美容室のDX・IT活用アンケート

弊社が保有しているモニター、スタイリスト(美容師)に対しておこなっているアンケート、今回で15回目です。

今回は、美容師の方々が勤務している美容室での、SNSやアプリといったデジタルツールの利用状況についてお聞きしました。

近年、様々な業界でDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいますが、美容業界ではどのような状況になっているのでしょうか。

【調査概要】
調査手法:インターネットリサーチ
調査対象:弊社保有モニター
     スタイリスト(美容師)経験2年以上の男女(全国)
調査期間:2024年11月15日~11月21日
有効回収数:303名
調査主体:弊社(株式会社マーケティング・リサーチ・サービス)

Point

  • 8割以上が、自店の集客や情報発信などでSNSを利用している
  • 美容室で導入している顧客管理アプリTOP3は「Beauty Merit」、「サロンボード」、「美P LinQ」
  • 興味のあるヘアスタイル提案ツールTOP3は「SNS」、「髪型シミュレーションアプリ」、「髪型提案アプリ」

集客や予約、情報発信などで利用しているSNS

設問1

あなたがお仕事の為(集客や予約、お客様とのやり取りなど)に発信しているSNSをすべてお答えください。(複数回答)

SNS利用状況

自身が勤務している美容室で、集客や予約、情報発信などに利用しているSNSを質問したところ、81%が何らかのSNSを利用していると回答していました。

内容としては、「Instagram」が57%で最も高く、次に「LINE」が50%で高くなっていました。

2021年の調査結果と比較すると、SNSを利用している割合は今回の方が高かったです。具体的には、「LINE」を利用している割合が前回よりも20%以上高くなっていました。

顧客管理アプリの導入の有無

設問2

あなたがお勤めのサロンでは顧客管理を行うにあたって専用のアプリを導入していますか。(単一回答)

顧客管理アプリの導入有無

インターネットでの予約対応やお客様管理といった、美容室の顧客管理の専用アプリを導入しているか質問したところ、41%が導入していると回答していました。

前回の結果との比較では、導入率にそこまで差は見られませんでした。

自店で導入している顧客管理アプリ

設問3

実際に導入している顧客管理アプリをお答えください。(単一回答)

導入している顧客管理アプリ

自店で顧客管理アプリを導入している人に、具体的なアプリの名前を質問しました。

最も導入率が高かったのは「Beauty Merit/ビューティーメリット」(15%)でした。
次に「サロンボード/ホットペッパービューティー」と「美P LinQ/サロンPOS」(12%)が同率で高くなっていました。

サロン独自のホームページ保有の有無

設問4

あなたがお勤めのサロンでは、ホームページを保有されていますか。あてはまるものすべてお答えください。(複数回答)

ホームページ保有の有無

自店でホームページを保有しているかについて質問したところ、「サロン独自のホームページを保有している」割合は67%でした。また、「予約サイト(ホットペッパービューティー、OZモールなど)に登録している」割合は50%でした。

サロン独自のホームページの制作方法

設問5

サロン独自のホームページはどなたが制作されましたか。あてはまるものすべてお答えください。(複数回答)

ホームページ制作方法

自店で独自のホームページを保有している人に、そのホームページの制作方法について質問しました。

最も高かったのは「ホームページ制作会社に依頼した」で52%となっていました。また、「サロン独自で制作した」割合は33%で2番目に高かったです。

サロン独自のECサイト保有の有無

設問6

あなたがお勤めのサロンでは、サロン独自のECサイト(ショッピングサイト)をお持ちですか。(単一回答)

ECサイト保有有無

ホームページと同様に、ヘアケア商品などを販売するECサイトを自店で保有しているか質問したところ、17%がECサイトを保有していると回答していました。

前回の結果との比較では、ECサイトの保有率はあまり差がありませんでした。

サロン独自のECサイトを持っていない理由

設問7

サロン独自のECサイト(ショッピングサイト)をお持ちでない理由をお教えください。(複数回答)

ECサイトを持っていない理由

自店で独自のECサイトを保有していない人に、その理由を質問したところ、「考えていなかった/必要ない」が35%で最も多く、次いで「運営するには人手が足りない」が28%、次に「運営費がかかるから」と「店販だけで十分だから」が26%で高くなっていました。

独自のECサイトを保有するメリット自体を認識していることが少ないことが伺えます。

顧客へのヘアスタイル提案時の方法・使用ツール

設問8

あなたは普段お客さまにヘアスタイルを提案される際にどのようにしていますか。あてはまるものをすべてお答えください。(複数回答)

ヘアスタイル提案時のツール

普段、顧客にヘアスタイルを提案する際におこなっている方法や、使用しているツールについて質問しました。

最も高かったのは「鏡を見ながらカウンセリングして提案」と「SNSのヘアスタイルの写真/画像を見せて提案」の2項目で、76%という結果でした。

その次に高かったのは「ホットペッパー/OZモールなどの予約サイトに掲載されている写真を見せて提案」で、40%となっていました。

興味のある、ヘアスタイル提案時の方法・ツール

設問9

今後、ヘアスタイルを提案していくにあたり興味のあるツール・サービスがあれば教えてください。(複数回答)

興味のあるツール

次に、ヘアスタイル提案の際に使用するツールについて、興味のあるものを回答してもらいました。

「SNSのヘアスタイルの写真/画像」が36%で最も高く、次に「ヘアスタイルをシミュレーションできるアプリ」が33%、3番目に「お客様のお顔に似合う髪型を提案してくれるアプリ」が23%で高くなっていました。

まとめ

勤務しているサロンでのSNSの利用については、8割以上が利用していると回答しており、利用率は前回(2021年)よりも高くなっていました。中でも「LINE」の利用率が前回よりも高くなっていました。LINE公式アカウントの利用とLINEの個人利用の両方が含まれていそうです。

その一方で、「顧客管理アプリ」や「ECサイト」の利用率については、前回とあまり差が見られませんでした。

顧客にヘアスタイル提案をおこなう際のツールについては、「SNS」や「予約サイト」に掲載されている写真を用いている割合が高かったですが、今後の使用について興味があるツールとしては、「髪型シミュレーションアプリ」や「髪型提案アプリ」といったアプリの興味度が高くなっていました。

当社は、スタイリスト(美容師)のパネルを抱えており、現場の実態や流行などさまざまなテーマを調査することが可能です。スタイリスト(美容師)に対して調査を実施したい場合は、ぜひ当社までご相談ください。

>>参考記事|スタイリストアンケート『夏のサービス編』(Vol.14)

(digmar編集部)