効果は知っているけど、摂取はしていない栄養素、第1位は?|栄養素についてのアンケート
近年、サプリメントやプロテインバーのような、ビタミンCやたんぱく質を手軽に摂取できる商品が様々登場したり、コンビニエンスストアのお弁当や惣菜のパッケージに栄養素が目立つように表示されるようになったりと、栄養素を訴求する商品が多くみられるようになりました。
そのことから、栄養素を摂取したいという消費者のニーズは高まっているのではないかと考えられます。
栄養素は様々ありますが、消費者はどのような栄養素に注目しているのでしょうか。また、普段どのような栄養素を意識的に摂取しているのでしょうか。
そこで今回は、20代~50代の男女399名に対して、普段不足を感じている栄養素や、それぞれの栄養素の効果の認知度、普段意識して摂取している割合などについて、アンケートで調査しました。
ポイント
・普段の食生活の栄養バランスが「整っている人」と「乱れている人」は同程度。
・7割以上の人が、何かしらの栄養素の不足を感じていた。
・不足を感じる人が最も多い栄養素は「鉄分」。
・ 「カルシウム」「鉄分」「ビタミンC」は効果の認知度と摂取率に差が見られた。
・ 「疲れや体のだるさを感じた時」に栄養素の不足を感じる割合が最も高かった。
【調査概要】
調査手法:インターネットリサーチ
調査対象:20~59歳の男女(インターネットモニター)
調査期間:2024年10月22日~10月23日
有効回収数:399名(性別年代均等割り付け)
調査主体:弊社(株式会社マーケティング・リサーチ・サービス)
栄養バランスの整った食生活をしているか
設問
あなたは普段、栄養バランスの整った食生活をしていると感じますか。
普段の自身の食生活について、栄養素バランスが整っていると思うかを質問したところ、「整っていると思う(TOP2)」と回答した割合は34%でした。反対に、「乱れていると思う(BOT2)」と回答した割合も33%と「整っている」割合と同程度でした。
不足していると感じている栄養素
設問
あなたが普段「不足していると感じている」食べ物の栄養素はありますか。あてはまるものをすべてお答えください。(複数回答)
普段「不足している」と感じている栄養素について質問したところ、73%が「不足していると感じる栄養素がある」と回答していました。
具体的には、「鉄分」が40%で最も高く、次に「食物繊維」が31%、3番目に「カルシウム」が28%で高くなっていました。
「不足していると感じる栄養素」を男女で比較したところ、全体的に女性の方が「不足している」と感じる割合が高くなっており、中でも「鉄分」と「亜鉛」は女性の割合が特に高くなっていました。
年代別では、どの年代も「鉄分」が最も高くなっていましたが、その他の栄養素については年代で順位にばらつきが見られました。
その中で「カルシウム」と「たんぱく質」については、年代が高くなるにつれて「不足していると感じる」割合もやや高くなっていました。
栄養素の効果を知っているか、意識して摂取しているか
設問
以下の「食べ物の栄養素」について、あなたはどのような効果があるかを知っていますか。また、それらの栄養素を意識して摂取していますか。それぞれあてはまるものをお答えください。(各単一回答)
それぞれの栄養素について、「どのような効果があるかを知っているか」と「普段意識して摂取をしているか」を質問しました。
効果の認知度は、「カルシウム」が71%で最も高く、次に「食物繊維」が68%、3番目に「鉄分」が67%で高くなっていました。
意識して摂取している割合については、「たんぱく質」が50%で最も高く、次に「食物繊維」が49%、3番目に「カルシウム」が39%で高くなっていました。
両者を比較すると、「カルシウム」、「鉄分」、「ビタミンC」、「亜鉛」は効果の認知度に対して摂取している割合が25%以上低いという結果になりました。
反対に、「たんぱく質」については、効果の認知度と摂取している割合の差が最も小さかったです。
「栄養素が不足している」と感じるとき
設問
あなたはどのような時に「栄養素が不足している」と感じますか。あてはまるものをすべてお答えください。(複数回答)
「不足していると感じる栄養素がある」人に、どのようなときに栄養素の不足を感じるか質問したところ、「疲れや体のだるさを感じたとき」が49%で最も高く、次に「口内炎など、口の周りの炎症が出たとき」が40%、3番目に「風邪をひいたとき」が36%で高くなっていました。
男女で比較したところ、「口内炎など口の周りの炎症が出たとき」、「肌の乾燥や肌荒れの症状が出たとき」、「外食をすることが多いとき」は、女性の方が男性よりも10%以上高くなっていました。
一方で、「健康診断の結果を見たとき」は男性の方が女性よりも10%以上高くなっていました。
まとめ
普段の食生活の栄養バランスについては、「整っていると感じている人」と「乱れていると感じている人」が同程度いるという結果でした。
不足していると感じる栄養素については「鉄分」「食物繊維」「カルシウム」といったものが高くなっていました。特に「鉄分」は女性の方が不足していると感じる割合が高くなっていました。また、「カルシウム」と「たんぱく質」は年代が高い人ほど不足していると感じる傾向がやや見られました。
栄養素の効果の認知度については、「カルシウム」「食物繊維」「鉄分」の認知度が高くなっていました。
ただ、「カルシウム」「鉄分」「ビタミンC」については、効果の認知度と、意識して摂取している割合に差が見られました。これらの栄養素は、栄養素の効果はよく知られているものの、自分が摂取すべきものだとはそこまで思われていないのかもしれません。
栄養素の不足を感じるときについては、「体のだるさ」や「口内炎」、「肌荒れ」など、体や肌の不調が出たときに「栄養素が不足している」と感じる割合が高くなっていました。特に女性は、肌の不調によって不足を感じる割合が高かったです。
女性は「不足していると感じる栄養素」も、全体的に男性よりも高めだったことから、食べ物の栄養素に対する関心度は女性の方が高いのではないかと考えられます。
(digmar編集部)