アルコール度数3%未満の微アルコールのビールテイスト飲料・低アルコールのビール系飲料及びその飲用シーンに関する実態調査
株式会社ヤッホーブルーイングは、クラフトビールと同じ製法・原材料を採用した本格的な味わいが好評のアルコール度数0.7%の低アルIPA1「正気のサタン」の発売1周年を前に、アルコール度数3%未満の微アルコールのビールテイスト飲料・低アルコールのビール系飲料2(以下、微アル・低アルビール)及びその飲用シーンに関する実態調査を実施しました。
*1 アルコール度数が1%未満のため、酒税法上はビールには当てはまりません
*2 対象として、アルコール度数0.00%のノンアルコールビールテイスト飲料は除外
調査結果から、飲用者の微アル・低アルビールに対する「味」や「香り」への期待や多彩な飲用ニーズの他、飲み会におけるお酒に弱い方々の隠れた不満や願望の一端が伺えました。
<調査概要>
■調査対象:全国の20~59歳の男女1,105人を対象にアンケートを実施
■調査機関:株式会社ヤッホーブルーイング
■調査方法:インターネット調査
■調査期間:2023年6月29日 ※端数を四捨五入しているため、合計は100%にならないことがあります。
調査結果サマリー
微アル・低アルビールの飲用について
飲める・飲めないに関わらず「味」や「香り」で日常を豊かにするアイテムへ
「仕方なく選ぶビールの代替手段」にとどまらない、飲用者の多様なニーズが明らかに。
- 全体の53.4%が微アル・低アルビールの飲用経験あり。うち半数が「満足」している。「満足」の理由は「飲みやすい(67.5%)」、次いで「味が美味しい(62.4%)」。
- 微アル・低アルビールに満足する「お酒に弱い人」にとって「リフレッシュできるもの(62.9%)」と「自分にとってちょうど良いアルコール度数のもの(41.9%)」。同じく「お酒に強い人」は、「味や香りを楽しむもの(33.3%)」が「飲みたいが飲めない時(30.4%)」を上回る結果に。
「飲み会」シーンにおける、「お酒に弱い」人の課題感
「お酒に弱い飲み会好き」は、微アル・低アル等の「選択肢の少なさ」による不満が顕著。「下戸飲み」など「お酒に弱い自分にフィットしたお酒体験」へのニーズが高いことも明らかに。
- 「お酒に弱い飲み会好き」の32.6%が「『お酒』と『ノンアル』は選択肢が多いが、微アルや低アルの選択肢が少ない」と課題・不満を感じている。
- お酒に弱く、飲み会に課題を感じている人が、これから新たに実現したいことは、「下戸だけで気兼ねない飲み会(20.0%)」「飲める度数で飲み比べ(17.3%)」。「お酒に弱い自分にフィットしたお酒体験」へのニーズが高いことが明らかに。
調査結果
微アル・低アルビールの飲用について
53.4%が微アル・低アルビールの飲用経験あり。うち半数が「満足」している。
微アル・低アルビールの飲用頻度を聞いたところ、全体の53.4%が一度でも微アル・低アルビールを飲用したことがあり、14.5%が週1回以上の頻度で習慣的に微アル・低アルビールを飲用していることが明らかになりました(図1)
また、飲用経験者に微アル・低アルビールの満足度を聞くと、「満足している」「どちらかというと満足している」の合計が50.0%と、飲用経験者の2人に1人がこれらのカテゴリの製品に満足していることが分かりました(図2)。
「満足」する人に理由を聞くと「飲みやすい(67.5%)」、「味が美味しい(62.4%)」。
微アル・低アルビールに満足している飲用者に、微アル・低アルビールについて満足している理由を聞いたところ(複数回答)、67.5%が「飲みやすい」、62.4%が「味が美味しい」と回答しました。微アル・低アルビールの機能的価値について、一定の満足感を得ている飲用者の割合が高いことが伺えます(図3)。
微アル・低アルビールに満足している飲用者に、微アル・低アルビールはどんな存在か聞いたところ、59.0%が「リフレッシュできるもの」、34.9%が「味や香りを楽しむもの」と答えました。さらに、その中で「お酒に弱い人」に対象を絞ると「リフレッシュできるもの(62.9%)」、「自分にとってちょうど良いアルコール度数のもの(41.9%)」が全体を大きく上回りました。「気分が上がるもの(37.3%)」「お酒を飲みたいが飲めない時に選ぶもの(30.4%)」が際立つ「お酒に強い人」とは異なる位置づけで親しまれていることが分かりました。その一方で、「お酒に強い人」にとって「味や香りを楽しむもの(33.3%)」が「お酒を飲みたいが飲めない時に選ぶもの(30.4%)」と同等以上に評価されていることも明らかに。お酒の強い弱いに関わらず、「仕方なく選ぶビールの代替品」だけでない価値を見出している飲用者が多く存在することが想定されます(図4)。
微アル・低アルビールに満足する「お酒に弱い人」は、「リフレッシュ」と「ちょうどいい」。「お酒に強い人」は、「味や香りを楽しむもの」が「飲みたいが飲めない時」を上回る。
「飲み会」シーンにおける、「お酒に弱い」人の課題感
「飲み会好き」のうち29.1%は、「お酒に弱い/全く飲めない」
自宅以外の利用シーンとして「飲み会」の実態についても調査したところ、全体の32.4%が「飲み会が好き」と答えました(図5)。「飲み会が好き」と回答した回答者を「お酒の強さ」ごとに分類すると、飲み会好きのうち29.1%が「お酒に弱い/全く飲めない」人だということが分かりました(図6)。
「お酒に弱い飲み会好き」は、飲み会のコミュニケーション面に魅力を感じている。 一方、「美味しいお酒(33.7%)」「美味しいご飯(47.8%)」等の楽しみは低い値に。
「飲み会が好き」な人にその理由を聞いたところ(複数回答)、全体の68.7%が「雰囲気が好き」と回答しました。また、お酒に弱い人に対象を絞ると、46.7%が「普段できない会話ができる」、43.5%が「人の話を聞くのが好き」などが全体を上回る回答に。飲み会のコミュニケーション面に特に魅力を感じていることが伺える一方、「美味しいお酒が飲める(33.7%)」、「美味しいご飯が食べられる(47.8%)」などは全体に比べて低いことから、飲食面での楽しみは相対的に低いことが分かりました(図7)。
お酒に弱い人たちの67.0%は、飲み会で何らかの課題・不満あり。「お酒に弱い飲み会好き」は、微アル・低アル等の「選択肢の少なさ」による不満が顕著。一方、「お酒に弱い飲み会嫌い」は、飲み会特有の状況や慣習に不満が目立つ。
お酒に弱い人たちに、飲み会に感じている課題・不満等を聞いたところ(複数回答)、全体の67.0%が具体的な課題・不満について回答。また、「お酒に弱い飲み会好き」の32.6%が「『お酒』と『ノンアル』は選択肢が多いが、微アルや低アルの選択肢が少ない」、13.0%が「選択肢が少ないので、料理との組み合わせの幅が狭い」、16.3%が「ノンアルだと気分が上がらない」と答え、いずれも全体を上回りました。微アル・低アルビールの選択肢の少なさや、アルコールを飲んだ気分になれないことが飲み会の満足度を下げていることが想定されます。また、「お酒に弱い飲み会嫌い」な人は、「酔った人とのテンションが合わない(36.5%)」、「自分が実際に飲食した分より会費が高い(26.9%)」などが全体を上回り、飲み会にありがちなシチュエーションにマイナスの感情を抱いていることが伺えます(図8)。
お酒に弱い&飲み会に不満ありの48.4%が、それを周りに伝えられていない。うち、「飲み会好き」は「伝える必要がない(50.0%)」と割り切って楽しむ人も多そうだが、「飲み会嫌い」は、「めんどくさい」「気が引ける」「飲める人のための場だから」が目立つ。
飲み会で課題・不満等ありと答えたお酒に弱い人に、課題・不満をその場の人たちに伝えているかを聞いたところ、48.4%が「伝えない」と回答(図9)。
そのうち、「飲み会好き」に対象を絞ると、「伝える必要がないと思っている(50.0%)」が特に多く見られました。一方、「飲み会嫌い」に絞ると、「伝えるのがめんどくさい(52.9%)」、「なんとなく気が引ける(48.2%)」、「飲み会は飲める人の場だと思っている(30.6%)」などが顕著に。「飲み会好き」がある意味割り切って楽しもうとしているのに対し、「飲み会嫌い」は酒が好きであることが前提の集まりに対する遠慮やあきらめのトーンも伺える結果になりました(図10)。
飲み会に課題感を抱えるお酒に弱い人が、飲み会でこれから新たに実現したいことは、「下戸だけで気兼ねない飲み会(20.0%)」「飲める度数で飲み比べ(17.3%)」
飲み会に課題感を抱えるお酒に弱い人に「飲み会でまだ実現してないが、今後機会があればやってみたいこと」を聞きました(複数回答)。「下戸だけで気兼ねなく飲み会をしてみたい(20.0%)」や「自分が飲めるアルコール度数のお酒の飲み比べをしてみたい(17.3%)」など、「お酒に弱い自分にフィットしたお酒体験」へのニーズが高いことが明らかになりました。また、「大人な雰囲気のある空間でお酒を味わいたい(19.6%)」「食事とペアリングしてみたい(15.4%)」といった「お酒ならではの体験」へのニーズも浮き彫りに(図11)。
(株式会社ヤッホーブルーイング調べ)