6割以上の親が「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしている
一方で約5人に1人の親は「何も対処していない」結果に
ロート製薬株式会社(本社:大阪市、社長:杉本雅史)は、10月10日の「目の愛護デー」に際し、全国の小学生、中学生の子どもを持つ親を対象に、「子どもの生活と目に関する調査」を実施しました。近年、デジタルツールの普及が進んだこと等により、大人だけでなく子どもの目を取り巻く環境も大変深刻な状況になっています。文部科学省が今年発表した調査※1では、小学校高学年※2の約2人に1人が、裸眼視力1.0未満という結果でした。そのなか、今回の調査により6割以上の親が、「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしていることが明らかになりました。約 5 人に 1 人の親は子どもの目を悪くしないための対策を「何もしていない」という結果になり、子どもの「目の健康」に関して今後より一層認知・啓発活動を行っていく必要性があることが分かりました。
※1.2022年7月13日発表の、「令和3年度学校保健統計調査(速報値)」より
※2.11歳
■調査概要
・調査方法:インターネットによるアンケート調査
・実施期間:2022年8月31日(水)~9月2日(金)
・調査対象:第一子に小学校1年生~中学校3年生の子どもを持つ保護者調査数:2,229名(内訳:小学生1~2年生の保護者473名、小学生3~4年生の保護者492名、小学生5~6年生の保護者503名、中学生の保護者76名)
■調査の背景
当社は1909年(明治42年)、眼病の流行による失明者が増加した社会背景から、当社初の目薬を発売し、それから約110年以上に渡り目の研究や、多様なニーズに応えた製品を開発、販売してまいりました。大切な感覚器である「目の健康」を損なうことは、生活そのものにも影響を与えます。様々な世代向けに、目薬などの販売を通じて目の大切さを世の中に伝えてきましたが、今の環境下は、より早くからアイケアに関心を持ち適切に対処することが重要と考え、今回の調査実施に至りました。
■調査サマリー
・約2.5人に1人の親が、子どもが視力矯正をしていると回答
・6割以上の親が、「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしている
・約2人に1人の親が、「近視進行は子どもの頃の方が早い」というイメージがない
・約5人に1人の親が、子どもの目を悪くしないための対策を「何もしていない」
・子どもが視力矯正をしていないと答えた親の約3人に1人が、「近業作業時※3、30分に1回休憩を入れること」の必要性を知らない
※3.近業作業とは、目と近い距離でする作業・行動。勉強・読書・ゲーム・スマホやタブレットの使用・テレビを見る等
■約2.5人に1人の親が、子どもが視力矯正をしていると回答
現在の子どもの視力矯正の有無を聞いたところ、「眼鏡」若しくは「コンタクトレンズ」にて視力矯正をしていると答えた親が全体2229人のうち847人となり、約2.5人に1人の親が、子どもが視力矯正をしていると答えました(図1)。子どもの学年別に見てみると、小学生低学年で16.9%、小学生高学年で38.5%、中学生で56.9%という結果になり、学年が上がるにつれて視力矯正をしている割合が高いことが分かります(図2)。
■6割以上の親が、「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしている
子どもに関する関心ごとを聞いたところ、「学力」と答えた親は63.0%、次いで「視力」と答えた親は61.2%となり、6割以上の親が「学力」と同等に子どもの「視力」を気にしていることが分かりました(図3)。また子どもの視力矯正の有無で分けると、子どもが視力矯正をしていると答えた親は「学力」65.5%、「視力」84.1%となり、「学力」よりも「視力」に対する関心が高くなります(図4)。一方で、子どもが視力矯正をしていないと答えた親は「学力」61.4%、「視力」47.3%となり(図5)、子どもの視力矯正の有無により親の関心ごとに差があることが明らかになりました。
■約2人に1人の親が、「近視進行は子どもの頃の方が早い」というイメージがない
近視」に関するイメージを聞いたところ、55.1%の親が「進行は子どもの頃の方が早い」と回答しました(図6)。「近視」は子どもの頃に進行しやすいといわれている症状ですが、約2人に1人の親が「進行は子どもの頃の方が早い」というイメージがないと考えられます。
■約5人に1人の親が、子どもの目を悪くしないための対策を「何もしていない」
子どもの目を悪くしないために行っていることを聞いたところ、約5人に1人の親が「何もしていない」と回答し(図7)、さらに中学生を子どもに持つ親の約3人に1人が「何もしていない」と回答しました(図8)。前述の通り、子どもの学年が上がるにつれて視力矯正をしている割合が高まります。だからこそ、親にも子どもにも「目の健康」に関する情報提供や啓発活動を行っていく必要性があることが伺えます。
■子どもが視力矯正をしていないと答えた親の約3人に1人が、「近業作業時※3、30分に1回休憩を入れること」の必要性を知らない
「目の健康」を守るために、近業作業時※3には30分に1回休憩を入れることが日本眼科医会より推奨されていますが、そのことに対する認知の有無を聞いたところ、子どもが視力矯正をしていないと答えた親の約3人に1人が「知らなかった」と回答しました(図9)。目に負担をかけない生活習慣について、広くお伝えする必要性があることが示唆されます。
■調査を踏まえたロート製薬の想い
今後も引き続き目を取り巻く環境は深刻化していくと考えられる中で、「目の健康」を守り維持していくためには一人ひとりの行動が重要と考えております。特に子どもの目は、身体の成長と共に変化していく段階にあたり、より早い時期から注意を向けたり、ケアをしていくことが大切です。当社は、アイケアのリーディングカンパニーとしてこれからも様々な提案を通じて、少しでも多くの人に、自分の目や大切な人の目について気づき、考え、行動してもらうきっかけづくりを提供していきます。
(ロート製薬株式会社調べ)