【職場の居心地WEB調査】モチベーション高く働けるのは、人目がある環境?人目がない環境?

「一人でできる仕事でも、周りに誰かいた方がモチベーション高く働ける」人が49.4%。

プラス株式会社ファニチャーカンパニー(東京都千代田区)は、『職場の居心地WEB調査』と題し、従業員数100名以上のオフィスで働くデスクワーカー500名を対象に「デスクワーク時のモチベーション」に関するWEB調査を実施いたしました。その調査結果を発表いたします。

「これってうちの会社だけ?」「他社は何か工夫してる?」他社の状況を知れば、自社の改善ポイントが見えてくる。
『職場の居心地WEB調査』では、職場の居心地に関連する身近なテーマでウェブ調査を行い、その結果をレポートしていきます。

今回の調査テーマは……
【人目がある環境VS人目がない環境】

皆さんは、人目がある環境と人目がない環境、どちらの方が仕事がはかどりますか?
在宅勤務が働き方のひとつとして選ばれるようになり、「家で仕事する方が、周りから話しかけられなくて集中できる」といった声もよく耳にします。
一見すると、デスクワークなどの”一人でできる仕事”はオフィスよりも在宅勤務の方に軍配が上がるように思えますが、働く人のモチベーションという観点ではどうでしょうか。

今回の調査では「デスクワーク時のモチベーション」をテーマに、アンケートを取ってみました。

[アンケート実施情報]
方法:インターネット調査
回収日:2022年07月05日
対象:従業員数100名以上のオフィスで働く、デスクワークを含む業務を行う会社員、公務員
サンプル数:500人

Q1.あなたがデスクワークを行うとき、『周りに人がいる環境』と『周りに誰もいない環境』のどちらがモチベーション高く仕事できると感じますか?(n=500)

結果はほぼ半々!「周りに誰もいない環境」が50.6%、「周りに人がいる環境」の合計が49.4%となりました。

一人でもこなせるはずのデスクワークで、「周りに人がいた方が、自分はモチベーションが上がる」と感じている人が約半数いることがわかりました。結果が半々に分かれていることを考えると、どちらのニーズにも柔軟に対応できるよう環境を整えることが必要になりそうです。

■「周りに人がいる環境」の方がモチベーション高く働ける理由は?(フリーコメントより抜粋)

「同じ環境で仕事をしている人がいると思うと励みになる」
「人と人との会話がスムーズであり、お互いの成長が見える」
「周りの人の動きがわかって、自分もやらねばという気持ちになるので」
「自分の性格的に人の目がないと怠けてしまうところがあるし、程よい監視状態が丁度良い。頑張っていると認められたい願望もある」
「たまには周りの人と雑談などした方がモチベーションが上がる」
「一人は嫌いだから。個室もあるが一人は嫌だ」

■「周りに誰もいない環境」の方がモチベーション高く働ける理由は?(フリーコメントより抜粋)

「集中しやすく、人に気を遣うこともないから」
「自分の中で思考を深めていくことをしやすい。予期せぬことに時間を取られにくい」
「静かな方が集中できる。話しかけられて仕事が止まることがない」
「機密事項があるため1人で行うしかない」
「周りに人がいると、その時点で自分が行なっている業務以外の仕事を、割り込みで頼まれる事も多く、自分が本来行なっている業務が、遅々として進まなくなるから」
「一人で仕事をしたい。人目が気になって集中できないから。わからないことがあっても電話やメール、チャットなどを使えばいいので」

「周りに人がいる環境」を選んだ人の理由は、同じように頑張る仲間が近くにいることでやる気が出るという内容が多くみられました。「周りに誰もいない環境」を選んだ人は、気を遣わなくてすむ、邪魔をされなくて集中できるという内容が多くみられました。このことから、「仲間の近くで働けるエリア」と、「一人で集中できるエリア」の両方を用意することが効果的だと考えられます。

Q2. あなたが一人で以下のような業務を行うとき、『周りに人がいる環境』と『周りに誰もいない環境』のどちらがモチベーション高く仕事できると感じますか?(n=500)

次に、デスクワークの内容をより具体的な言葉に代えて質問しました。「PCでの作業・書類作成」「新しい企画やアイデアを出す」「メール返信」「デザインや表現方法を考える」「調べ物/情報収集をする」「業務に関連した勉強をする」の6項目について質問し、それぞれの結果は上図の通りです。

”一人でもできる仕事”の内容をより具体的な言葉にして訊いていくと、「周りに誰もいない環境」が「周りに人がいる環境」を上回る結果となりました。それでも3~4割の人は「周りに人がいたほうがやる気が上がる」と回答。特に、「新しい企画やアイデアを出す」については、周りに人がいた方がモチベーション高く取り組める人が42.8%と、他の項目と比較して高いようです。周りから刺激を得たいと考える人が多いのかもしれません。

Q3. オフィスで働いていて「この環境ではやる気が出ない」「この席は居心地が悪い」と感じたことはありますか?(フリーコメントより抜粋)

■居心地の悪さを感じたことがある方からのコメント

「業務に関する調べ物やweb会議をしているときなど、状況に気づいて貰えず話しかけられて戸惑ったり、web会議で思ったより大きな声で話していたとき、恥ずかしさもあり居心地が悪いです」
「同僚が自席で行うWEB会議の声が気になる」
「集中したいときにそばでトラブル対応の電話をしていて、気になりすぎた」
「深く考えながら作業、業務を進めたい時に、周りが騒がしい、話しかけられる」
「周りに人が多く、遮るようなものがないことで、周囲の動きが気になって集中できないことがある」
「机の間に衝立がなく、特に対面にいる人の顔がお互い見えてしまうような環境だと気になる」

■居心地が悪いとは感じたことがない方からのコメント

「(今の環境に)満足している!」
「ない。自分はすべての状況下で仕事ができるようになっている」
「よほど詳細な作業でない限り私は大丈夫です」

Q4. あなたがデスクワークを行うとき、モチベーションを高く保つために工夫していることがあればなんでも教えてください。(フリーコメントより抜粋)

・細かくタスク分けをして達成感を味わいながら進める。
・メールや電話に応答しない時間を一定時間設ける。
・ひたすらコーヒーを飲む。休憩時間に仮眠をとれたらとる。
・音楽を聴きながらノリノリでやる。
・一段落したら、メールチェックなどの単純作業を加える。
・観葉植物を置く。常に人間関係を良く保つように、仕事以外では楽しいおしゃべりをすることを心がける。
・仕事に支障がない程度で、お気に入り時計やアクセサリーを身につけたり、お菓子のストックを引き出しに入れてやる気を出したりしています。
・この作業は何時までに終わらせると決めて、自分の中で競争する。

まとめ

アンケートの結果から、一人でできる業務内容であっても、約半数の人が「誰かに見られながら仕事したい」と考えていることがわかりました。「仲間の近くで働きたい人」と「一人で働きたい人」、「WEB会議や電話をしたい人」と「静かに集中したい人」、それぞれのニーズに対応できるよう、しっかりとエリアを分ける『ゾーニング』を行うことが、今後のオフィスに求められてくると考えられます。

プラス株式会社『職場の居心地WEB調査』より引用