男だって当たり前!?社会人男性のスキンケアについて調査してみた

「化粧水」や「乳液」といったスキンケア製品。肌を保湿して、感想や肌荒れを防いでくれる製品です。
ひと昔前は、男性がこういった製品を使って顔のスキンケアをするのは、そこまで一般的ではありませんでしたが、現在は男性もスキンケアを習慣化している人が増えているようです。
私個人の印象としては、ここ数年でメンズコスメやスキンケアブランドの名前も耳にするようになり、男性のスキンケアはかなり一般的になってきていると感じるのですが、実際のところはどうなのでしょうか。まだまだ美容意識の高い一部の人だけにとどまっているのか、それとも多くの人の当たり前になっているのか。また、昨年からの新型コロナウイルスの流行で、化粧品業界も影響を受けていますが、現在の男性のスキンケア事情(メンズスキンケア)はどうなっているのでしょうか。
男性のスキンケア(メンズスキンケア)の実態についてアンケート調査を実施しました!

【調査概要】
・調査手法:インターネットリサーチ
・調査対象:20~49歳男性(社会人)
・調査期間:2021年5月27日~5月28日
・有効回答数:287サンプル
・調査主体:弊社(株式会社 マーケティング・リサーチ・サービス)

回答者の年代構成は以下のとおりです。

まずは、顔のスキンケアをおこなう頻度や、使っている製品などの実態についてみていきます。

設問文

あなたは普段、顔のスキンケア(洗顔、保湿、肌荒れケア、など)をどのくらいの頻度でおこなっていますか。

全体で見ると、顔のスキンケアをしている人(“顔のスキンケアはしていない”を除いた割合)は73.5%でした。その中で、20代の割合が最も高く80%でした。
また、どの年代も”1日に1回”と答えた人が最も高いです。さらに、”1日1回以上”でみても、20代は69.5%であり、30・40代よりも高い傾向を示しています。若い人の方が、顔のスキンケアを習慣化している人が多いようです。

設問文

あなたが普段、顔のスキンケアに使っている製品をお答えください。(MA)

※顔のスキンケア実施者

普段使っている顔のスキンケア製品は「洗顔料」「化粧水」「乳液、クリーム」の順でした。その中でも「洗顔料」は、どの年代も最も高く70%以上となってました。
また、20代は「化粧水」と「美容液」の使用率が他層よりも高い傾向となってます。

設問文

あなたが普段使っている、顔のスキンケア製品を購入しているのは主にどなたですか。

※スキンケア製品使用者

顔のスキンケア製品を使っている人に、その製品を買っている人は誰かを聞いたところ、全体で見ると8割以上が自分で購入しているという結果でした。年代別にみると、年齢層が若いほど、その割合が高くなっています。

スキンケア製品の使用個数を年代別に見てみます。

※顔のスキンケア製品使用者

20代「4個」「5個以上」の割合が他層よりも高いですが、一方、40代は「1個」「2個」の割合が高くなっています。20代はより多くの製品を使用して顔のスキンケアをしていることが分かります。

続いて、購入している平均金額(1か月あたり)を聞いてみました。

20代が40代よりも1,000円以上高いという結果になりました。20代は使用個数も「4個」「5個以上」使っている割合が高いため、購入金額も高くなっていると考えられます。

続いて、顔の肌の悩みについて聞いてみました。

設問文

あなたが現在、気になっている顔の肌の悩みについて、あてはまるものをお答えください。

全体の70%以上が顔の肌の悩みについて、悩みを感じているという結果になりました。
その中で、20代は「ニキビ」「乾燥肌」「肌荒れ」といった肌の症状について悩みを持っているという結果でした。特に「ニキビ」が他層と比べて20%以上も高くなっているのが特徴です。また、40代は「肌のしみ・くすみ」「しわ」「肌のたるみ」といった項目が他層に比べて10%以上高くなっています。加齢による肌の悩みを感じている人が多いことが分かります。

続いて、顔のスキンケアをするきっかけについて聞いてました。

設問文

スキンケア製品を使って、顔のスキンケアをするようになったきっかけは何ですか。あてはまるものをお答えください。(MA)

※スキンケア製品使用者

全体で見ると「肌が荒れてきたので」「見た目の印象をより良くしようと思ったので」「肌に年齢を感じるようになったので」の順となりました。年代別に見ると、20代は「ニキビができるようになったので」が最も高く、他層に比べて25%以上開きがあります。また、「肌が荒れてきたので」は20代や30代が高い傾向にあります。40代は「肌に年齢を感じるようになったので」が最も高くなっており、加齢を感じ始めたことがスキンケアのきっかけになっています。先の設問にあった”肌の悩み”と”顔のスキンケアのきっかけ”が一致していることが分かります。

続いて、スキンケア製品の購入する際に重視しているところを聞いてみました。


設問文

あなたが普段使っている顔のスキンケア製品を選ぶときに、重視していることをお答えください。(MA)

※スキンケア製品を自分で買う人

全体では「保湿力が高いこと」「価格」「肌荒れを直す効果があること」の順になりました。年代別に見ると、20代は「肌荒れを直す効果があること」が他層より10%以上高く、「価格」よりも順位が上になっています。40代は「保湿力が高いこと」「価格」「肌がべたつかないこと」の順で高く、「肌がべたつかないこと」が他層より高くなっています。
先の設問にあった”重視すること”においても、20代は「保湿力が高いこと」「肌荒れを直す効果があること」といった肌の症状のケアに関する項目が他層より高くなっていることがわかります。
ちなみに、「オールインワンタイプであること」は全体でも10%程度とあまり重視していないと思われます。「多くのスキンケア製品を買わなくても済む」という点はそこまで重要ではないと考えられているのかもしれません。

次に、顔のスキンケア製品を使っている人に「男性用ブランドの製品」と「女性用ブランドの製品」どちらを使っているかを聞いてみました。

設問文

あなたが主に使っている顔のスキンケア製品は「男性用ブランド」のものですか。「女性用ブランド」のものですか。

※スキンケア製品使用者

顔のスキンケア製品を使っている人で、「女性用ブランドの製品」を使っている人(両方とも使うも含む)は、20~30代で約3割、40代で20.6%という結果になりました。多くは男性用ブランドの使用者ですが、女性ブランド使用者も一定数いるようです。男性用ブランドの製品ではなく、女性用ブランドの製品を使うというのはどのような理由なのでしょうか。女性ブランド使用者(両方利用者も含む)にその理由を聞いてみました。

設問文

普段「女性用ブランド」のスキンケア製品を使っている理由をお答えください。(MA)

※女性ブランド使用者

女性ブランドを使用する理由は「種類が豊富だから」「自分の肌に合っているから」「男性用のスキンケア製品よりも効果が高いと思うから」の順でした。男性用のスキンケアブランドは、女性用に比べるとまだ種類が少ないので、自分に合うものを探すうちに女性用の製品に行き着く人が多いのではないかと考えられます。

また、男性ブランド使用者に対して、不満点を聞いてみました。

設問文

普段、「男性用ブランド」のスキンケア製品を使っていて、不満に感じる点があればお答えください。(MA)

※男性ブランド使用者

「男性用ブランドの製品」の使用者に使う中での不満点を挙げてもらったところ、「価格が高い」「保湿力が弱い」「製品の種類が少ない」が高い結果になりました。

ここまで男性用のスキンケア製品についての実態を見てきましたが、近年BBクリームやファンデーションなどのメイク品も男性用のものが販売されるようになってきています。肌の赤みを隠したり、より肌を明るく見せたりする目的として、男性用が使いやすい製品となっているようです。この男性用のメイク品についても、普段使っているかを聞いてみました。

設問文

以下の製品の中で、あなたが普段使っているものをお答えください。(MA)

普段、男性用のメイク品を使っている人の割合は全体の約3割程度という結果になりました。使用している製品は「リップ」「BBクリーム」「化粧下地」の順でした。
年代別に見ると、20代は4割以上が何かしらメイク品を使用しているという結果でした。使用している製品は「リップ」「BBクリーム」などが高いですが、「化粧下地」が3番目に高くなっています。40代を見ると最下位となっており、利用している順位が年代によって違っていることがわかります。

「洗顔料」「化粧水」「乳液」の3種類について、各製品を使っていない人に対して認知度を聞いてみました。

※各製品非利用者がそれぞれの項目を回答

各製品の認知度(”名前を聞いたことがある”より上位項目)は、どの製品も8割以上の認知度でした。その中で、”目的や用途まで分かる”で見ると、「洗顔料」は64.3%で最も高く、「化粧水」「乳液」が約5割程度であり「洗顔料」に比べ低い傾向でした。

最後に、2020年からの新型コロナウイルスの流行によって、顔のスキンケアへの意識がどのように変化したかについても聞いてみました。

設問文

新型コロナウイルスの流行で、顔の肌に関する行動・気持ちについてどんな変化がありましたか。あてはまると思うものをお答えください。(MA)

全体の約5割が新型コロナウイルスの流行によって、顔のスキンケアに関する意識が変化したと結果になりました。”変化があった”割合を年代別で見ると、20代は約5割、40代は約4割となっており、若い層が変化を感じている割合が高くなっています。
変化の内容は、全体では「スキンケアをする頻度・時間が増えた」「ひげをそる頻度が減った」「スキンケアへの関心が高まった」の順でした。
特に20代・30代が「スキンケアをする頻度・時間が増えた」が高いのが特徴です。

まとめ

20代の80%が顔のスキンケアをしている

顔のスキンケアを行っている割合は全体で約7割でした。特に20代は約8割であり、1日1回以上ケアを行っている割合も7割と高いです。また、スキンケア製品を使う品数も多いため、購入金額も高い傾向にあります。そのようなことから、若い層の方がスキンケアに対する意識が高いことがわかりました。

スキンケアをする目的は年代によって異なる

20代は「ニキビ」や「肌荒れ」といった肌の症状を感じている人が多く、「肌の症状をケアしたい」という目的でスキンケアをしているようです。一方、40代は「しわ」や「肌のくすみ」といった加齢による肌の悩みすることがスキンケアの主な目的になっており、20代で多く見られた「ニキビ」や「肌荒れ」を感じている人は少なかったです。

目的にあった商品を選んでいる

スキンケア製品を選ぶ際に重視しているのは、「保湿力が高いこと」の割合が最も高かったです。(次いで、「価格」の順)20代は「肌荒れを直す効果があること」が「保湿力が高いこと」に次いで2番目に高く(価格は3番目)、40代は「肌がべたつかないこと」の割合が高い傾向にあります。”目的意識”を持って購入しており、若い年代ほど”自分で購入している率”が高いことがわかりました。

女性ブランドを使っている割合は約3割

女性ブランド製品を使用している人は全体で約3割でした。その理由は「種類が豊富だから」「自分の肌に合っているから」「効果が高い」でした。つまり、男性ブランドの商品に対してあまり満足していないということが覗えます。今後、ニーズに合った商品が出てくるようになると、男性スキンケア製品の市場がさらに拡大する可能性があると思われます。

コロナ禍でスキンケアに対し意識に変化があった人は約半数

新型コロナウイルスの流行によって、「スキンケアに関する意識」が変化した人は半数以上という結果になり、若い層の方が変化した割合が高い傾向にありました。具体的な変化としては、「スキンケアをする頻度・時間が増えた」と答えた人が最も多く、コロナによって在宅勤務をするようになり、時間に余裕ができたことでスキンケアに時間をかけている人が増えている(顔のスキンケアへの意識の高まり)と考えられます。

(digmar編集部)

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